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高断熱高気密な家が叶える快適な仕組みとは?そのメリットと注意点も解説
「高断熱高気密な家」という言葉を耳にする機会が増えているかもしれません。
これは、外の暑さや寒さの影響を受けにくく、一年を通して快適な室内環境を保つことができる住宅のことです。
では、具体的にどのような仕組みでその快適さが実現されるのでしょうか。
今回は、高断熱高気密な家の基本的な仕組みから、それによって得られるメリット、さらに家づくりを進める上で知っておきたい注意点までを解説します。
快適で省エネな住まいづくりの参考にしていただければ幸いです。
□高断熱高気密な家の仕組み
*隙間なく空気の出入りを防ぐ
高気密とは、住宅の壁や天井、床などにできるだけ隙間をなくし、空気の出入りを最小限に抑えることです。
建築部材や気密テープなどを丁寧に施工することで、室内の暖かい空気が外に逃げたり、外の冷たい空気が室内に入り込んだりするのを防ぎます。
これにより、家の中の温度が外気温に左右されにくくなるのです。
例えば、窓のサッシ周りやコンセント周り、換気口周りなども、隙間ができやすい箇所です。
これらの箇所を丁寧に処理することが、気密性を高める上で重要となります。
*熱が伝わるのを防ぐ
高断熱とは、住宅の構造材などに熱が伝わりにくくする工夫を施すことです。
壁や天井、床などに高性能な断熱材をしっかりと充填したり、断熱性の高い窓ガラスを採用したりすることで、熱の移動を効果的に抑制します。
これにより、夏は外からの熱気の侵入を、冬は室内の暖かさの流出を防ぎ、快適な室温を保つ助けとなります。
断熱材には様々な種類があり、適切な厚みと施工が快適性を大きく左右します。
断熱材の性能を示す熱伝導率という数値も、選ぶ際の参考になります。
□高断熱高気密な家のメリット
*一年中快適な室温を保つ
高断熱高気密の家は、外気温の影響を受けにくいため、夏は涼しく冬は暖かく、一年を通して快適な室温を保ちやすいのが大きなメリットです。
室内の温度変化が少なく、穏やかな環境で過ごせるため、生活の質が向上します。
例えば、外気温が30℃でも室内は25℃、外気温が0℃でも室内は20℃といった、快適な温度帯を維持しやすいのです。
これにより、体への負担が軽減され、よりリラックスして過ごせるようになります。
家中のどこにいても温度差が少ないため、健康維持にもつながります。
*光熱費を節約できる
室内の温度が安定していると、冷暖房の使用頻度や強さを抑えることができます。
エアコンなどの空調機器は、設定温度に到達するまでのエネルギー消費が大きいため、温度変化が少ないと、そのエネルギー消費を大幅に削減できます。
結果として日々の光熱費の節約につながります。
長期的に見れば、経済的なメリットも期待できるでしょう。
さらに、断熱性能が高いほど、冷暖房効果が長持ちするため、より効率的なエネルギー利用が可能になります。
例えば、年間で数万円単位の光熱費削減が見込めるケースもあります。
*ヒートショックのリスクを減らす
ヒートショックは、暖かい部屋から寒い部屋へ移動する際の急激な温度変化が体に大きな負担をかける健康リスクです。
高断熱高気密な家では、家全体の温度差が小さくなるため、部屋間の移動時にも急激な温度変化が起こりにくくなります。
これにより、ヒートショックのリスクを低減し、ご家族の健康を守る助けとなります。
特に高齢者や小さなお子様がいるご家庭では、その効果が期待できます。
浴室やトイレなど、家中のどこにいても比較的快適な温度が保たれやすくなります。
血圧の急激な変動を抑え、心臓や血管への負担を和らげる効果が期待できます。
□高断熱高気密な家を建てる注意点
*換気システム選びは慎重に
高断熱高気密な家では、計画的な換気が非常に重要になります。
建材などから発生する可能性のある化学物質や、室内の湿気、調理による煙などを適切に排出し、新鮮な空気を取り入れるために、適切な換気システムを選ぶことが大切です。
強制的に空気を入れ替える換気システムは、室内の空気をきれいに保つ上で有効な選択肢の一つとなります。
換気不足は、シックハウス症候群の原因にもなりかねず、カビやダニの発生を助長する可能性もあります。
そのため、熱交換機能を持つ換気システムなど、省エネと換気を両立できるシステムを選ぶことも検討すると良いでしょう。
換気効率を最大化しつつ、快適性を損なわないシステム選びが肝要です。
第1種、第2種、第3種といった換気方式の特徴を理解し、専門家と相談しながら最適なものを選びましょう。
換気計画は、住宅の快適性・健康性・省エネ性を総合的に向上させる上で、極めて重要な要素となります。
*壁内結露対策を確実に行う
断熱性・気密性を高めた家でも、壁の内部で結露が発生する可能性があります。
これは、断熱材と構造材の間に生じる温度差が原因となることがあります。
壁内結露を放置しておくと、建材の劣化やカビの発生につながる恐れがあるため、防湿層や通気層の設置など、確実な対策を講じることが不可欠です。
専門的な知識に基づいた施工が求められ、材料の選択も重要です。
例えば、透湿防水シートの選び方や、断熱材の隙間なく充填する技術などが、壁内結露を防ぐ上で鍵となります。
適切な設計と施工が、長期的な建物の耐久性にも関わってきます。
建材の選定だけでなく、施工精度が結露対策の成否を左右すると言っても過言ではありません。
構造計算や熱橋(ヒートブリッジ)の検討も、結露リスクを低減するために重要となります。
断熱材の種類や厚み、壁の構造なども含め、総合的な対策が不可欠です。
*断熱性と気密性の性能を確認する
家の断熱性能は「UA値(外皮平均熱貫流率)」、気密性能は「C値(相当隙間面積)」といった指標で示されます。
これらの数値が低いほど、断熱性・気密性が高いことを意味します。
建築を依頼する際には、これらの性能指標をしっかりと確認し、必要であれば第三者機関による測定などを実施してもらうと良いでしょう。
性能の根拠となる数値を確認することが大切です。
地域や省エネ基準によって推奨されるUA値は異なりますので、自身の住む地域の基準を確認することも重要です。
建築会社がこれらの数値をどのようにクリアしているのか、具体的な工法や使用材料について質問してみることも有効です。
契約前に、どの程度の性能が保証されるのかを明確にしておくことが、後々のトラブルを防ぐ上で重要となります。
国の定める省エネ基準(ZEH基準など)や、長期優良住宅の基準なども参考に、より高い性能を目指すことも可能です。
建築会社の実績や、過去の測定データなども確認すると、より信頼性が高まります。
□まとめ
高断熱高気密な家は、隙間なく空気を遮断し、熱の伝わりを抑えることで、一年中快適な室内環境を実現します。
それにより、光熱費の節約やヒートショックのリスク低減といったメリットが得られます。
しかし、その性能を最大限に活かすためには、適切な換気システムの選択、壁内結露対策、そして断熱・気密性能の確実な確認が重要です。
これらの点を踏まえ、理想の住まいづくりを進めていきましょう。